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⑩駐禁きっぷと執念のラグランサーフィン

ニュージーランド車中泊で縦断の旅

【この記事に出てくる場所】

・テームズ

ラグラン

早朝の訪問者

早朝、車内で寝ていると誰かが車の窓をノックする音で目が覚めます。

コンコン、コンコン。

あれ、うちの車かな?

起き上がって外を見ると制服を着た男の人が窓をノックしていました。

なんだ?なんだ?なんだ?

ボーっとした頭で話を聞くと、どうやら駐車禁止だと言っているよう。

「ここはセルフコンテインの車しか停めちゃダメだよ」

「…。?」

!!!!!!

そこには

セルコンテイン以外駐車禁止

の看板がシッカリとありました。

ニュージーランドには、至る所にこのタイプの駐車スペースがあります。

一般的な駐車スペースでは寝泊まりは出来ませんが、トイレが付いているようなキャンピングカーなどの車限定で、車中泊が許可されているというシステムがあります。

★ニュージーランドでのキャンプのルールの詳細はこちら

画像出典元:https://www.doc.govt.nz/

この時いたのが「テームズ」という町中にある駐車場。

そもそも一般の駐車場では寝泊まりしてはいけないのですが、私が駐車していた場所は「セルフコンテインなら車中泊OK」のスペース。

そこにセルフコンテインではない車が泊まっていたので、早朝巡回に来た係の人に発見されたという状況でした。

係の人はベージュっぽい制服の20代くらいのお兄さんで、いわゆる「レンジャーさん」と呼ばれている国立公園などの管理をする人のようです。

「起こしてごめんね、君の車はセルフコンテインかな?」

「セルフコンテインっていうのは~(どういうものをセルフコンテインというか説明してくれる)」

「君は一般の車だから、駐車違反になってるよ」

「駐車違反してるから、罰金200ドルだよ」

わー!!!!

まじか!!!

Taiwo AfolayanによるPixabayからの画像

これにやり方書いてあるから支払いしてね、と言われ駐禁きっぷを渡され、とりあえずここは停められない場所なので車を移動させます。

移動した先で、とりあえず起こった事を整理します。

何時いま?

えーと

…6時

…にもなってない。

早い…。

こんな早くから巡回してるんだなぁ。

そうじゃなくて、罰金だ。

罰金を支払う

寝ぼけた頭で状況を整理する。

今私は駐車違反して、きっぷ切られて、罰金を200ドル、払わないといけないと言われている

まずは、さっきのお兄さんが本物のレンジャーさんなのか。

レンジャーを装った詐欺かもしれないので一応調べます。

きっぷに書かれた発行元と、制服もレンジャーさんの物だったのをネットで調べ、多分大丈夫。

おとなしく罪を認めて支払う事にします。

次に罰金額。

これは駐車禁止の看板に、違反した場合の罰金が書かれていたので、それと照合して妥当な金額だと確認。

本物である事が確認できたので、支払いをする事に。

いやー、こんな事ならちゃんとした宿に泊まった方が全然安かったなー。

ルールーはちゃんと守りましょう…。

駐車違反きっぷの支払い方

きっぷに支払い期限と支払い方法が書いてあるので、それに従って支払いします。

当時はその場でデビットカードでネット決済しましたが、現在もその方法は変わっていないようです。

Pay a Fine
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ラグランのキャンピンググラウンド

罰金のお支払をしたら、気を取り直してラグランへ再度向かいます。

午前中に到着、ウネリは弱く、風はあまり無い。

ンガルイルヌイビーチ、マニュベイとチェックし、マニュベイで入水。

なかなか乗れそうな波が来ない。

不完全燃焼のまま一度上がって、今日泊まろうと思っている場所を下見しに行くことにしました。

「Te Kopua Whanau Camp」という所で、人はおらず、ただ草原にゲートがあるだけ。

受付はテキストメッセージを送ってやりとりするようです。

マオリの方がやっているキャンピンググラウンドのようで、電気無し、シャワーはあるけどお湯は出ないという仕様のようです。

電気無し生活は、ファーノースで泊まったキャンピンググラウンドで経験して気に入っていました。

今日のお宿はここにしようかな。

下見のあと軽く食事を済ませ、再度戻って入水するも、満足のいく結果にいたらず今日は終了。

明日の早朝からまた挑戦です。

下見していたキャンピンググランドへ戻り、テキストメッセージを送って受付を済まします。

時間が早いのか、他の宿泊者はまだ見当たりません

シャワーの準備をしていると、なにやら団体で人がたくさんキャンピンググランドに入ってきました。

家族が何組か来たのかな?と思いましたが、何やら修学旅行のような感じでしょうか?

大人より子供の比率が高く、小学生位の子がたくさん。

キャンピンググランドは一気ににぎやかになります。

「混んでくる前にシャワー浴びちゃおう」

シャワーは建物の中に入ると、ブースがいくつかあって、胴体が隠れる程度の大きさの簡易的なドアがあります。

ドアの上にタオルを引っ掛けてシャワーを浴び始めると、なんと子ども達がワイワイ言いながら入ってきます。

あらら、ちょうどタイミング一が一緒になっちゃった!

外にいた時から、走り回ったりふざけあったりと、かなり元気だった子供たち。

シャワー室でもにぎやか継続です。

隣同士のブースで喋りながら入る子たちや

「ねぇー、これどうやって使うの!?」

「タオルー!タオルー!!」

「〇〇どこに入ってるー!?」

Clker-Free-Vector-ImagesによるPixabayからの画像

あっという間にシャワーブースは満員。

結構短時間で済ませたつもりでしたが、シャワーの間に2回ほど、ブースの扉をドンドン叩かれたり、話しかけられたりがありました 笑

友達と間違われたのかと思いましたが、知り合いかどうかはあまり関係ない様子。

「ハロー」とか「バーイ」とか、フレンドリーに声をかけてくれました。

極上の夜空

シャワーを浴びたら、カセットコンロを取り出して軽く自炊し、夕飯。

片づけているうちに日も落ちて、夜になりました。

電気がない所なので、ライトを持参しなければ真っ暗。

少し遠くに、先ほどの団体さんのキャンプの灯りが見えて、楽しそうに話す声が聞こえます。

灯りが見えて安心するけど、自然そのままの静寂も感じられる絶妙なポジション。

明日は良い波に恵まれるかなぁと、ふと空を見上げると、すごい星!

Clker-Free-Vector-ImagesPixabayより。画像はイメージです。 

ファーノースの電気の無いキャンピンググランドでも思ったけど、灯りがそばにないだけでこんなにも星がたくさん見えるんだ。

普段の生活で見るような少なさでは無く、黒いテーブルに塩をこぼしたように星が満面に広がっています。

今回は更に、星の集まりが川のようになっている場所が見えました。

「あれがミルキーウェイっていうやつか!」

と初めて肉眼で見る天の川に感動。

写真に残そうと思うも、当時持っていたiphoneではうまく写せず。

やはりニュージーランドはカメラで撮りきれない綺麗さがそこらじゅうに溢れている、と実感しました。

まさに「壮大」のひとこと。

この日は、車のリアガラスから星空を見ながら値落ちしました。

執念の1本

翌朝、早朝に起きだしてサーフィンのためにキャンピンググランドを後に。

昨日ミルキーウェイ見れたから、何か良いことが起きるかな!?と期待しつつマニュベイで入水。

場所に慣れたのか、波に恵まれたか、何本か良い感じのものが。

うまくいけば結構つなげそうだ、と頑張っていると乗りやすそうな波が来ました。

テイクオフして滑り出す。

ボードは走っているけど、まだ立ち上がりません。

ここで一回波が無くなるけど、今の浅さならもう1回乗れそうなかんじになるはず。

失速しないようボードに腹ばいになって耐えて、波に合わせる。

スーーーーーーー….

ボードが走るスピードが少しずつ上がります。

よし、乗った!!

波をつかんで十分な速度が出たので、立って体重移動調節しながら、ボードの速さを保って波をつなげるベストポジションに留まります。

完全に波のパワーが無くなる所までつなぎ、なかなかの時間乗れました。

大きくてパワーのある波は怖いから、このくらいの小波で調節次第で長めに乗れそうなのが一番好き!

楽しいーーーー!!

気分良く乗れてスッキリしたので、このあと乗れなくて嫌な気持ちを上書きしないためにも上がることにします。

今のは良かった。さすが世界(?)のラグラン。

上がると、駐車場で数日前に友人のサーフボードをレンタルしたお店で働いていた、日本の方に会いました。

これから入水するようです。

「おはようございます!今上がったけど、楽しかったですよ!!」

「見てた見てた!誰か乗ってるなぁと思ってたけど、あなただったんだねー」

少し会話したあと、入水していきました。

しばらく観察していると、やはり状況が整うとつなげやすく、結構長く乗れそうな波が来ます。

ウネリの強さ、面の整い方、波の割れ方、全部が絶妙に揃ってる。

やはり有名なサーフポイントだな、と実感。

日本にいる時からずっと憧れていたラグランで満足の1本が乗れて、気持ちがスッとしました。

毎回同じ条件で波に乗れるわけではないので、大好きなタイプの波に恵まれたのは本当に貴重。

自然に、タイミングに感謝。

引き換えして来て本当によかった!

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