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リゾートバイト実体験【仲居】

業務内容・地域別買い出し&散策マップ
chxfly9527によるPixabayからの画像

「仲居さん」ってご存じですか?

温泉地に泊まると、お部屋まで案内してくれたりお食事を運んできてくれたりする係の人の事を仲居さんと呼びます。

リゾートバイトでもこの「仲居」のお仕事は頻繁に募集されていて、個人的には他のお仕事とは一味違う経験が出来ると感じています。

この記事では私が経験した仲居の仕事を紹介したいと思います。

是非お仕事選びの参考にしてみてください!

こちらの記事からは他のお仕事もチェックできます!

レストランホールのお仕事はこちら

フロントのお仕事はこちら

大浴場スタッフのお仕事はこちら

仲居って何をするの?勤務時間は?

基本は、お客様を玄関でお迎えして荷物を持ってお部屋までご案内、お部屋まで食事の配膳と下膳、お帰りの際にはお見送りをするというのが一連の流れです。

団体様やグループで来られているお客様の場合、食事は宴会場で大人数でするので、その対応もあります。

仲居というと着物で接客するイメージがあると思いますが、旅館風ホテルでフロントはスーツのスタッフ、お部屋係は着物の仲居という所も少なくありません。

場所によっては男性のスタッフもいるようですが、イメージ以上に力仕事が多いので男性スタッフがいるととても助かると思います。

制服のいわゆる「着物」は大きく分けて本式できっちり帯まで自分で結ぶタイプと、上下で分かれていて簡単に着られる二部式とあり、管理人は二部式着物の制服の所でした。

上は羽織って前で結ぶかボタン止めするだけで、下は巻きスカートのような作りです。

その下に着物と同じような形をした肌着を着て、足元はぞうりを履きます。

本式の着物は大変ですが着付け技術も身に着くので、日本の伝統に触れたい方や本気で仲居業をやってみたい方は挑戦してみるのも良いと思います。

お仕事はかなりテキパキ動かないといけないので、足元が本当に動きずらいし、ぞうりも履きなれないうちは硬くて、階段の上り下りすら最初は大変でした。

私は宴会担当だったので、大鍋に入ったお味噌汁を運ぶ、ビール瓶がたくさん入っているケースを移動するなどの作業もあって、毎日汗びっしょりです。

勤務時間は1日あたり8時間程度で、中抜けシフトの所がほとんどだと思います。

午前は7時~10時、午後は15時から21時頃の2回に分けて勤務します。

他のお仕事編でも書いていますが、勤務終了後にお風呂なので時間をうまく使って睡眠時間が少なくならないように自分なりのペースを作る事が大事です。

リゾートバイトのスタッフは、仲居としてはそのホテルには自分ひとりでしたが、近くのホテルでは20代が何人か働いていたようです。

仲居業界は年齢層が高めで、仲居仲間はほぼ60代でした。

時給は比較的高めです。

G PoulsenによるPixabayからの画像  日本の伝統文化が仕事で身に着くのは素敵

お仕事ケース

施設 家族連れや団体も受け入れるカジュアルなホテル。宴会場では特定のコンパニオンのお姉さん達を呼べるようなホテルでした

制服 支給。着物用の肌着とぞうりは自分で用意ですが、派遣会社から支給されました。

シフト 7時から10時と15時から21時頃の中抜け

内容 

【午前】

朝食会場とお見送り。

管理人の働いていた所は、朝食はバイキング形式でした。

制服も着物ではなく、ワイシャツに腰から下のエプロンをして主に下膳とテーブル拭き、料理の補充をしながら自分の担当した団体様のバスの出発時間に合わせてお見送りへ出ます。

【午後】

15時から16時過ぎ。

その日自分が担当する団体様やグループのお客様の到着時間と食事内容を確認し、着物に着替えて玄関に待機。

到着した個人のお客様を玄関でお出迎えして、荷物を持ってそれぞれのお部屋までご案内します。

16時過ぎ

自分の担当する団体様の夕食会場をセットする。

人数分のお皿を並べたり、鍋つゆをはったり、鍋の下に置く固形燃料などをセット。

宴会は「飲み放題」が多かったので、お酒類もすぐに出せるようにストックを倉庫から持ってきたり、ビールをケースで運んできて冷蔵庫に入れたり、熱燗を作る機械を温めたりと準備をしておきます。

お新香など、先に宴会スタート前に並べてしまう料理がある場合は並べておく。

基本的には皿も料理も宴会場とは違う階から、何度も往復して台車で運びます。

だいたい18時頃にはお客様到着、18時半か19時頃から食事開始なのでそれまでに全てのセッティングを済ませ、合間で自分たちも休憩をとって食事をします。

お客様が到着したらお迎えに行き、お部屋へご案内。

部屋の簡単な案内と食事会場の説明をしたら、宴会場へ戻って準備の最終仕上げとチェックをします。

開始時間になったら、脱いだぞうりを整理して全員集まるのを待ち、全員揃って幹事さんの挨拶が終わったら食事スタートです。

ビールの栓を抜いたり、鍋に火をつけたりしていきます。

飲み放題だと、この時から飲み物をオーダーされるので順次手配していきます。

ビールの栓抜きと鍋の火つけが終わったら、後は飲み物のオーダーを受けながら空いた皿を下げたり、後出しの料理を出したりします。

宴会終了30分ほど前に、最後の料理の白いごはんとお味噌汁、デザートを出して宴会終了。

宴会が終わったら、会場の食器や残飯を片づけて、掃き掃除とテーブルを拭きます。

会場の掃除が終わったら軽く洗い物をして飲み物オーダーの伝票を事務所に提出したら終了です。

良かった事

日本の伝統でもある着物文化に触れられた事はとても良かったです。

また、仲居業界という特殊な業界では、現代では考えられない、昭和にタイムスリップしたかのような経験をしました。

大変な事の方が多かったですが今となっては貴重な経験だったと感じます。

大変だったこと

団体様の接客は本当に大変でした。

盛り上がっていてこちらの話を聞いてくれる人は少ないし、会場が分からなくて迷って宴会が始まらない、逆にお部屋が分からなくて宴会後に食事会場に戻ってくる方などもいました。

鍋の火をつけるタイミングも後にして欲しいと言われたり、後で出す予定の白いごはんを先に欲しいと言われたり。

順番を前後して出す事は可能ではあるのですが、同じ人に2回出してしまうと最後に足りなくなるので自分が誰に出したのかシッカリ覚えておかなければなりません。

私はこれでやらかして、1人分先輩から分けてもらった経験があります…。

お客様は酔っぱらっているのでさっき出された事は忘れて2食分食べてしまうし(笑)席も移動されるので、なかなか大変でした。

shotarrow sakamotoによるPixabayからの画像 さっき出したごはんどこいった⁉覚えておかないと大変です!

他の仕事と違う所

【チップ制度が普通にある】

仲居の仕事をしていると、お部屋に案内した時にチップを頂くことがありました。

基本はお断りしますが、あまり強く断るのも失礼にあたると事ので、自身も何度か受け取った事があります。

チップの扱いはホテルによって様々なようですが、管理人のいたホテルは勤務終了後に全員のチップを貯金箱のような所へ集めていました。

それを給料日に全員で分けて上乗せして支給するシステムのようです。

ただ、派遣スタッフは給与区分にチップが無く給与に上乗せしてもらえない為、万が一頂いてしまったら申告しないで持っておきな、とコッソリ教えてくれた先輩もいました…。

【一人ひとり仕事の進め方が違うがそれが正当】

どんな仕事でもある程度は仕事の進め方に個人差があるものですが、ここは個人個人で仕事の進め方にかなり差がありました。

例えば、同じ料理内容でも小皿の配置がみんな違っていて、用意するものの準備も違います。

やり方が違うのは構わないのですが、大きい宴会をみんなで担当する場合はリーダーを一人たてます。

その宴会の業務の間はリーダーのやり方に全員が従うため、前回教わった時はこうで、理由もシッカリ覚えたけど、この人の時はこういう理屈でこっちが先。など、人の数だけやり方が細かく違って、それに従わなければならないのです。

なので、同じ内容の料理で結果的に同じ物を宴会前に準備する場合でも、人の数だけやり方を覚えなくてはならないのです。

一度聞いたことを何度も聞けば、当たり前ですが怒られますし、間違って違う人のやり方をしてしまった場合でもやはり怒られます。

結果は同じなのに、です。

ホテルとしてのやり方があるのかと思い、上の人に聞いてみましたが「お姉さんごとにやり方があって、そこにプライドを持っているのが仲居業では一般的だから一本化はしない」という事なのだそうです。

私の職場はお姉さんが5人いたので、同じ料理でも5通りのやり方を細かく覚えたのでした。

【お姉さん呼び、訳ありな人が多い】

先の内容でも出てきましたが、仲居業界では先輩の仲居さんの事を「お姉さん」と呼びます。

…年齢層は高いですが「お姉さん」です。

2か所のホテルで仲居業界の方とお仕事をしましたが、なぜか全員気が強く、みんな「気が強くなきゃこの業界で生き残れない」と言っていました。

離婚されて一人で身を立てないといけないなど、なにか訳ありな方が多かったようなのであまり私生活の事は聞かないようにしていました。

色んな意味で「自分がある」方が多く、高い時給設定やチップの事も考えれば、精神的に強い人には良い業界かもしれません

【セクハラも仕事のうち】

私がいた職場だけなのかもしれませんが、お客様に酔って体を触られる事が多かったです。

先輩に相談しても「仲居なんだからそんなの仕事のうち、気にしていたら仕事にならない」と一括されてしまいました。

この業界にいたらなんでも自己責任!強く生きろという事ですね!

毎日色んな事があったけど負けじと頑張っていたら、強く当たって来ていた一人のお姉さんが「アタシにもらったって言うんじゃないよ!」と言いながら小物をくれたり、3ヵ月の期間を満了した時には別のお姉さんから「アンタよく頑張ったよ。帰ったらたくさん愚痴りなよ」とねぎらってくれたり。

きっと本質は優しい普通の方だけど、それも表に出せない業界色なのだなぁ、とつくづくお姉さん達の強さと、それでもそこで生きようとする人がいるんだという特殊な世界観を感じました。

chxfly9527によるPixabayからの画像    20代半ばで始めて経験した仲居業界は特殊な環境でした

まとめ

仲居のお仕事のまとめです。

シフト 1日8時間くらいで、基本は中抜け。朝は朝食会場とお見送り

服装  着物風の制服が支給され、着物の下に着る肌着とぞうりは自分のもの

内容  お客様のお出迎え、お部屋への案内、食事の配膳と下膳。宴会がある場合は宴会場のセッティング、配膳と下膳

その他

かなり体力仕事です。

単純ですが作業量が多く時間との勝負なので、テキパキ仕事をこなせる方が向いていると思います。

業界色の面から、精神的に強い人向きな業種だと思います。

チップがあったり、時給も高めの所が多いです。

ぜひ参考にしてみてください。

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